新儒記 牛腩粉（Seremban Beef Noodle）
スレンバンでの楽しみの一つが牛腩粉だ。海南由来のビーフヌードルで、汁ありは普通のスープ麺だけど、汁なしは粘度の高い独特なビーフ餡をかけて食べる。スレンバンにはおいしいお店がいくつかある。一番のお気に入りはスレンバン中央市場の2階にある新儒記。階上に上がったところにあるフードコートの奥のほうにある。
東南アジアの麺の中では、私は瀬粉（濑粉、Lai Fun）が好きだ。ベトナムではバインカン、ラオスではカオピアックセン、タイではクイチャップユアンと呼ばれているタピオカ澱粉配合のもちもち米麺。マレーシアではラクサに使われるなどもしている。コシ軽視の東南アジアにあって貴重なコシを感じられる麺の一つだと思う。その瀬粉の上にかかった餡にはビーフ出汁をぎゅっと濃縮したような濃厚さがあり、混ぜ合わせて食べると麺によく絡んでとてもおいしい。肉やモツもよく煮込まれていてやわらかい。このときも夢中で掻き込んであっという間に平らげてしまった。
新儒記 牛腩粉（Seremban Beef Noodle）
7時半から14時 火曜定休
汁なし牛腩粉、9リンギット（約280円）
2022年11月13日11時半頃に訪問
老街面館（Old Street Noodle House）
中華系の飲食店の多くは朝わりと早くに始まり午後には閉まってしまう。日が沈む頃、しっかりと食べられる中華系の食事処はないものかとうろうろしていると、ある一軒が目に留まった。ヌードルハウスと謳っているが、実際は幅広いメニューを扱う中華レストランだ。ずらりと並ぶメニューの中から福建麺と雲呑スープを頼んでみる。ボリュームがすごい。紛れもなく「中華レストラン」だ。しかし、値段はレストランというより食堂のもの。味もよく、サービスもよく、何だか騙されているような気持ちで大方平らげた。ふくれたおなかでそうっと歩いて宿に戻った。
老街面館（Old Street Noodle House）
9時半から16時/18時から21時 月曜定休
福建麺、雲呑スープ、飲み物で23リンギット（約710円）
2022年11月12日17時半頃に訪問
新大洲茶餐室（Restoran Sin Tai Chew）
よく前を通るのに一度も入ったことがないコピティアム。試しに覗いてみると、小さな店構えながら料理のメニューが豊富だ。海南鶏飯やポーク/チキンチョップなどがある。しかし、どうもいきなり料理を頼む気にはなれず、いつもの朝ごはんを注文する。パンにはこってりとしたカヤジャムと厚いバター。甘いコーヒーの濃厚な泡をすすりながら静かに流し込む。日本の温泉卵によく似た半熟卵には、胡椒を振りかけて出汁醤油のようなシーズニングソースで味付けをして掻き込む。軽い朝食メニューのようで意外とおなかに溜まる。次回は何か料理を食べてみたい。
新大洲茶餐室（Restoran Sin Tai Chew）
8～16時（食事は14時30分まで） 月曜定休
2022年11月12日8時頃に訪問
砂勞越哥罗面（Sarawak Kolo Mee）
ムアル市街を歩いているとサラワクコロミーの看板が目に入った。私はボルネオには行ったことがなく、初めて目にするコロミーだった。クチンを擁するサラワク州の麺料理で、当地ではかなり人気があると聞く。せっかくなので一杯食べてみることにした。
汁なし雲呑麺や叉焼麺のような混ぜ麺、和え麺のたぐいだ。若干弾力を感じる中華麺の上にチャーシューと挽き肉、青菜がのっている。底にはタレが溜まっているけど、雲呑麺と違ってだいぶあっさりした色合いだ。風味も同様で、かなりさっぱりしていた。そのせいかぺろりと平らげてしまった。おいしかった。そのうち本場でも食べてみたい。
砂勞越哥罗面（Sarawak Kolo Mee）
7時から13時 / 17時から22時 月曜定休
2022年11月9日18時頃に訪問
新集美（Tin Chip Mui）
雰囲気のいいコピティアムを見つけた。老舗の佇まいと店内の活気に誘われて吸い込まれていく。奥で布フィルターを使ってザブザブとコーヒーを淹れているのが見える。聞いてみると、やはり海南系だという。定番のカヤトーストと半熟卵、それからアイスコーヒーを頼んだ。何の変哲もないありふれた朝食セットに心が躍る。キリッと冷えた濃厚で甘いアイスコーヒーが喉を潤す。南洋ならではのささやかな幸せに気持ちが満たされた。
新集美（Tin Chip Mui）
7時から17時 日曜定休
カヤトースト、半熟卵、アイスコーヒーで8リンギット（約250円）
2022年11月9日11時頃に訪問
